CASE

事例紹介

設備投資前の「使える制度」網羅調査

顧客像
電子部品製造(埼玉県・10名強)、建設業(福岡県)、工業用換気設備の設置を検討する企業、本社照明のLED化を検討する企業(熊本県)ほか
担当
株式会社ワトナル
テーマ
制度調査・計画

課題

高額な設備を買う前に、国・自治体・各種団体の制度を漏れなく把握したい。

支援の内容

基板プリンター約2,000万円、ダンプカー2台約520万円、工業用換気設備約200万円など、投資案件ごとに国・都道府県・市区町村・団体の制度を横断調査した。

成果・ポイント

案件ごとに候補制度を一覧化。申請受付の開始日に合わせた発注時期など、時期の制約も整理した。

背景にある制度・ルール

設備投資を支える制度は複数の層にある

設備投資に使える支援策は、国の補助金・助成金だけではありません。都道府県や市区町村が独自に設ける補助金、各種団体が実施する支援、税制上の優遇措置など、実施する主体も形もさまざまです。同じ設備でも、所在地や業種、投資の目的(生産性の向上、省エネ、賃上げ、安全対策、防災など)によって候補が変わります。

国の制度は、中小企業庁の「ミラサポplus」で、実施中の補助金の一覧や公募のスケジュールを確認できます。同サイトには、地域の補助金・助成金を探す入口のほか、事業計画の作り方の解説や、補助金活用の相談先の案内も用意されています。一方、都道府県や市区町村、各種団体の制度は、それぞれの実施主体が個別に公表しているため、所在地ごとに確認する必要があります。

交付決定前の発注に注意

補助金・助成金には、交付決定を受けてから発注・契約・購入することを前提とするものが少なくありません。たとえば業務改善助成金では、交付決定前に購入・導入したものは助成の対象外とされ、設備投資等については原則として2社以上の相見積もりが必要とされています。申請を受け付ける期間も制度ごとに決まっており、同助成金の2026年度(令和8年度)の申請期間は、原則として9月1日から地域別最低賃金の発効日の前日などまでとされています。

認定制度と組み合わせて使う税制

補助金以外の選択肢もあります。たとえば中小企業防災・減災投資促進税制は、事業継続力強化計画の認定を受けた事業者が、認定から1年以内に計画に記載した対象設備を取得して事業に使った場合に、特別償却を受けられる制度です。中小企業庁の案内では、令和9年3月31日までに計画の認定を受けた事業者が対象で、特別償却の割合は16%とされています。このように、計画の認定とあわせて使う制度もあるため、設備を買う前の段階で全体を見渡すことが大切です。

支援のポイント

投資案件ごとに横断調査

基板プリンター約2,000万円、ダンプカー2台約520万円、工業用換気設備約200万円など、投資案件ごとに、国・都道府県・市区町村・団体の制度を横断して調べました。制度の情報は実施主体ごとに分かれて公表されるため、一つの窓口だけを見ていると候補を見落としがちです。案件ごとに、所在地・業種・投資目的の条件で各層を確認することで、漏れを減らしました。

候補制度を一覧化

案件ごとに候補となる制度を一覧にしました。並べて比べることで、対象経費、補助の割合や上限、申請期間などの違いが見え、どの制度を優先して準備するかを検討しやすくなります。

時期の制約を整理

申請受付の開始日に合わせた発注時期など、時期の制約も整理しました。設備の納期、見積の取得、社内の決裁にかかる期間を考えると、発注時期の判断は投資計画そのものに影響します。交付決定前の発注が対象外となる制度がある以上、「いつ発注するか」は「どの制度を使うか」と同じくらい重要です。

同じような課題をお持ちの方へ

  • 発注・契約の前に調べる:見積を取った段階で、使える制度がないかを確認します。
  • 投資の目的を言葉にする:目的によって候補となる制度が変わります。
  • 層ごとに順に確認する:国、都道府県、市区町村、団体の制度を順に確認します。
  • スケジュール表をつくる:公募開始日、締切、交付決定の見込み、納期、支払日を一つの表にまとめます。
  • 見積は早めに:制度によっては複数社の見積書が必要です。
  • 補助金以外も候補に入れる:税制や認定制度など、補助金とは別の支援策も確認します。
  • 最新の公募要領を確認する:要件は公募の回ごとに変わることがあります。

株式会社ワトナルでは、投資計画に合わせた制度の調査と、時期を含めた計画づくりのご相談をお受けしています。

参考資料

※守秘義務に配慮し、ご承諾をいただいたうえで、業種・地域・規模などを匿名化して掲載しています。