会社設立の手続支援(合同会社・一人株式会社)
- 顧客像
- 千葉県の合同会社、役員1名で株式会社を設立する起業家
- 担当
- ワトナル司法書士事務所
- テーマ
- 商業登記
課題
登記だけでなく、社会保険・税務・口座開設まで迷わず一度に進めたい。
支援の内容
合同会社の出資金関係の書類を作成。一人会社の設立について、登記・社会保険・税務・口座開設・会計ソフトの立ち上げまでの手順と費用を3頁のガイドに整理した(2024年12月改定の定款認証手数料を反映)。
成果・ポイント
登記後5日以内の社会保険手続、設立から3か月以内の役員報酬の確定など、期限の落とし穴を事前に明示。
背景にある制度・ルール
株式会社の定款認証と手数料
株式会社の定款は、公証人の認証を受けなければ効力を生じません(会社法第30条第1項)。認証の手数料は公証人手数料令で定められており、資本金の額が100万円未満の場合は3万円、100万円以上300万円未満の場合は4万円、それ以外は5万円です。さらに、資本金100万円未満の株式会社で、発起人の全員が自然人で3人以下であること、発起人が設立時発行株式の全部を引き受けること、取締役会を置かないことのいずれにも当てはまる場合は、1万5千円とされています(同令第35条)。
合同会社の出資の払込み
合同会社の社員になろうとする者は、定款の作成後、設立の登記をする時までに、出資に係る金銭の全額を払い込む必要があります(会社法第578条)。払込みが済んでいることを示す書類は、設立の登記の手続きにも関わります。
設立登記の登録免許税
設立の登記の登録免許税は、株式会社は資本金の額の1000分の7(15万円に満たないときは15万円)、合同会社は資本金の額の1000分の7(6万円に満たないときは6万円)です(登録免許税法別表第一第24号(一)イ・ハ)。
設立後すぐに来る期限
- 社会保険:法人の事業所は、事業主のみの場合でも健康保険・厚生年金保険の適用事業所になります。新規適用届の提出期限は、事実発生から5日以内です。
- 役員報酬:法人税では、役員給与のうち定期同額給与などにあたらないものは損金に算入されません。定期同額給与の額の改定は、原則として会計期間開始の日から3か月を経過する日までに行う必要があります。
支援のポイント
合同会社:出資金関係の書類を作成
千葉県の合同会社については、出資金関係の書類を作成しました。合同会社は設立の登記までに出資の全額を払い込む必要があるため、払込みの事実を示す書類を整えておくことが、登記を円滑に進める前提になります。
一人会社:手順と費用を3頁のガイドに
役員1名で株式会社を設立する起業家の方には、登記・社会保険・税務・口座開設・会計ソフトの立ち上げまでの手順と費用を、3頁のガイドに整理しました。設立は登記が終われば完了というわけではなく、その後も別の窓口への手続きが続きます。一人で進める場合、どの順番で何をするかが見えないことが大きな負担になるため、全体像を短くまとめることを重視しました。
最新の手数料を反映
ガイドには、2024年12月に改定された定款認証の手数料を反映しました。要件を満たす小規模な株式会社では手数料が低く設定されており、資本金の額、発起人の構成、取締役会の有無によって費用が変わります。古い情報のまま見積もると、費用の見通しがずれてしまいます。
期限の落とし穴を事前に明示
登記後5日以内の社会保険の手続きや、設立から3か月以内の役員報酬の確定など、見落としやすい期限をあらかじめ示しました。これらは登記とは別の法律・別の窓口で決められているため、登記の手続きだけを見ていると気づきにくいものです。
同じような課題をお持ちの方へ
- 会社の形を決める:株式会社か合同会社かで、定款認証の要否や登録免許税が変わります。
- 資本金と発起人の構成を確認する:定款認証の手数料の区分に関わります。
- 払込みの記録を残す:払込みの時期と方法を確認し、記録を残します。
- 設立後の届出を一覧にする:年金事務所や税務署などへの届出と期限を一覧にします。
- 役員報酬は早めに決める:金額と支給の開始時期を、資金繰りとあわせて検討します。
- 専門分野を確認する:社会保険の手続きは社会保険労務士、税務は税理士の専門分野です。登記と並行して相談先を決めておくと安心です。
ワトナル司法書士事務所では、会社の設立登記に関するご相談をお受けしています。
参考資料
- 会社法(e-Gov法令検索・2026年10月28日確認)
- 公証人手数料令(e-Gov法令検索・2026年10月28日確認)
- 登録免許税法(e-Gov法令検索・2026年10月28日確認)
- 新規適用の手続き(日本年金機構・2026年10月28日確認)
- No.5211 役員に対する給与(平成29年4月1日以後支給決議分)(国税庁・2026年10月28日確認)
※守秘義務に配慮し、ご承諾をいただいたうえで、業種・地域・規模などを匿名化して掲載しています。
